橋脚変位が発生した神流川橋梁付近(◇はや◇様提供・転載禁止)
はじめに - 八高線運行状況(11月27日更新)
- 全区間で平常運転
- 神流川橋梁付近は当面の間速度を落として運転
10月12日から13日にかけ日本列島に上陸した台風19号。執筆時点で80人以上の死亡が確認され、21河川の決壊が確認されるなど各地で甚大な被害が発生しました。
このページでは、その影響で10月18日より11月26日まで運転を見合わせていた八高線の様子について記します。
台風19号は各地に数々の爪痕を残していきましたが、鉄道ではJR水郡線袋田~常陸大子間、上田電鉄別所線上田~城下間の橋梁流出、北陸新幹線長野新幹線車両センターの浸水など20路線以上で被害が発生。特にこの3路線は年内の完全復旧が難しいとされています。
八高線では台風が過ぎたのち、南線では中央線八トタH52編成(6両側)、北線ではキハ110系による試運転を実施。どちらも大きな問題を確認しなかったため、全線で運転を再開しました。
▲確認試運転を行うキハ111-204+キハ112-204(上)とキハ111-206+キハ112-206(下)
(◇はや◇様提供・転載禁止)
ところが18日正午ごろ、河川増水のため丹荘~群馬藤岡間の神流川橋梁が変位していたことが発覚。終日寄居~北藤岡間で運転を見合わせることが決定しました。
翌19日には「車両運用の都合」として高麗川~北藤岡間で終日運転見合わせ。20日よりキハ111-207+キハ112-207(~11月13日)、キハ111-208+キハ112-208の2本で高麗川~寄居間、キハ111-204+キハ112-204、キハ111-206+キハ112-206、キハ111-209+キハ112-209の3本で北藤岡~高崎間が運行されました。通常より本数が減っており、また平時3両編成の運用も2両に減車されています。
寄居~北藤岡間の運転見合わせは11月26日まで続きました。
▲高麗川駅臨時時刻表。運転本数が減っています
▲汚物処理設備が高崎にあるため、高麗川~寄居間はトイレの使用を停止
10月22日に寄居~北藤岡間の再開には1ヶ月程度かかる見込みとの公式発表がなされ、同時に23日より代行バスの運行を開始することが発表されました。執筆時点で発車時刻などの公開はありません。基本的に列車との接続は行わない見通しのようですが、最終の代行バスは、下りは高麗川18時36分発寄居19時24分着列車、上りは高崎20時52分発北藤岡21時01分着列車の到着後に発車するようです。
→23日 群馬バス等による代行輸送がスタートしました。
また、児玉駅ではキハ111-205+キハ112-205が留置されたままとなりました(写真は別日撮影、留置されたのは手前側の線路)。特休車の札を掲げていましたが、11月14日にそれまで高麗川~寄居間の走行を担当していたキハ111-207+キハ112-207と入れ替わる形で営業運転に復帰しました。
11月25日、それまで「11月下旬」とされていた運転再開時期が27日と発表されました。前日となる26日、高崎→児玉間試運転・児玉→小川町間回送としてキハ110-221+キハ112-206+キハ111-206が久しぶりの3両編成で運転されました(◇はや◇様提供・転載禁止)。到着後は翌日の小川町始発に備えます。
同日、児玉駅に留置されていたキハ111-207+キハ112-207も児玉→寄居→高崎間で試運転を行いました(◇はや◇様提供・転載禁止)。
長い間見られた児玉駅留置もこれにて終了。
翌日より、八高線は始発から全線で運転を再開。85周年という節目の年、苦難を乗り越えようやく日常が戻ってきました。
復旧工事に携わった方々全員に心より感謝いたします。
分断されてしまったために発生した「寄居行」列車。定期運用で「寄居」幕を表示することはまずありえません。
「北藤岡」幕は用意がないため「普通」幕を表示しているようです。(◇はや◇様提供・転載禁止)
高麗川駅発車標「寄居」。
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