▲通勤新線区間を往く宮ハエ28編成。撤退済(まるく様提供・転載禁止)
1985年の開業当初より山手線などから転入してきた103系が使用されていた埼京線ですが、走行音が周辺地域への騒音になっていること、車両自体の老朽化がすすんでいることなどを理由に、新たに同線に投入されたのがこの205系です。
1989年7月1日より営業運転を開始し、翌年12月までに103系をすべて置き換えました。導入当初はオール4ドア車の10両編成が25本(新造23本、山手線・中央総武線からの転入各1本)でしたが、埼京線の恵比寿延伸やりんかい線直通開始などの所要増により1996年までに5本、2002年、2004年にそれぞれ1本が転入。さらに、2002年から2008年にかけて32本中26本が山手線205系の転出により不要となった同線の6ドア車を組み込み、通勤ラッシュ時のスムーズな乗降に貢献しました。
2013年よりE233系7000番台による置き換えがスタート。解体される編成もありましたが、大半はインドネシアへ譲渡されました。
翌年2月、宮ハエ22編成にありがとうヘッドマークを掲出。途中で宮ハエ28編成に付け替えられ、奇しくも編成番号と同じ28日をもって運用を離脱。所属先の川越車両センターでヘッドマークを外し歴史に幕を閉じた…ように思われました。
3月3日、ヘッドマークを外した状態のまま突如宮ハエ28編成が運用入り。その後のダイヤ改正を迎えても運用に入りつづけたため多くの趣味人を驚かせました。
このような事態になったのは、投入したばかりのE233系7000番台への新保安装置取付工事を行う期間、車両が不足してしまうことによる特別措置のためでした。予備車という扱いのようでしばしば休車とされることもありましたが、それでも独り他のE233系と同じように運用され続けました。
新保安装置の取付が終了したことに伴い、2016年10月27日の新宿発川越行通勤快速を以て営業運転を終了。埼京線27年の歴史に幕を閉じました。
▼元・川越車両センター所属
最終在籍時の組成を掲載しているため、一部編成が離脱したのちに組み替えを行った宮ハエ18編成などに車番の重複などが発生している。
※凡例
灰背景色…解体。
薄橙背景色…インドネシア譲渡。
緑背景色…宇都宮線転属。
薄青背景色…富士急譲渡。
緑数字色…宮ハエ18編成に組み込み。
▲北与野へ入線する晩年の宮ハエ28編成(まるく様提供・転載禁止)
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